イスラム教シーア派組織ヒズボラの戦闘員らが所有するポケベルなどが相次いで爆発したことを受け、レバノン南部で同組織とイスラエルによる地上戦が勃発する可能性について米国防総省が懸念を強めている。ロイド・オースティン国防長官は数百台のポケベルなどが爆発する前の16日、国防総省の高官らに対してイスラエルが攻勢に出ることを懸念していると会合で伝えていた。国防省高官は「事態が制御不能に陥ることを非常に懸念している」述べるなど、今回のレバノンでの大胆な攻撃を受けて、イスラエルによる侵攻の可能性に対する米政府の警戒はさらに高まっている。事情に詳しい関係者によれば、イスラエル軍はイスラエル南部で活動していたコマンド兵や空挺(くうてい)部隊の一部を、ここ数日間で北部へ移動させた。これら部隊は数千人の兵士で構成されており、これまでは数カ月にわたりガザで活動していたという。