FRB、グリーンスパン氏の「名人芸」再現狙うPhoto:Jeffrey Markowitz/gettyimages

 1995年に米連邦準備制度理事会(FRB)が米経済をソフトランディング(軟着陸)に導き、その後の好景気の道筋をつけたことはよく知られている。果たして、FRBがそれを再現することは可能だろうか。18日の大幅利下げにより、幸先の良いスタートを切ったと言える。

 FRBは94年、インフレ圧力に対処するため政策金利を急ピッチで引き上げた。95年には労働市場の減速が鮮明になった。ただ、当時も今も、差し迫った景気後退(リセッション)の兆候は見られなかった。ところが(95年6月に発表された)95年5月の非農業部門就業者数は前月から減少し、FRBが同年7月から計3回の利下げを開始するきっかけとなった。