米半導体大手クアルコムは、同業インテルに買収を提案した。近年で最大かつ最も影響力のある買収取引の一つとなる可能性がある。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。インテルの時価総額は約900億ドル(約13兆円)。創業50年余りを迎える中、業績不振で過去最大級の危機に直面している。関係者は今回の買収提案について、合意にはほど遠いと警告している。インテルが提案を受け入れたとしても、取引の規模が巨大であるため、反トラスト法(独占禁止法)の審査対象となることは確実だ。ただし、米半導体市場における競争力を強化する好機とみなされる可能性もある。クアルコムは取引成立のため、インテルの資産や一部事業を他社に売却する可能性がある。