「家事のOKレベル」を
いかに下げるかが重要

 家族だって、家事で出来ることはしたいという気持ちは持ってくれているはずです。ただ、やろうとして聞いても、ケンカ腰になり感情的に何かを言ったり、ダメ出ししたりしてやる気をしぼませてしまっていることがあるのではないでしょうか?

 実は以前の私がそうでした。自分の「こうして欲しい」「このやり方がベスト」というマイルールを振りかざして、家族に方法を伝えず、いきなりダメ出ししていました。今でも時々、マイルールを振りかざしたくなる時がありますが、以前に比べると随分と抑えられるようになりました。

 実体験から、家族の協力を得るためのポイントは2つあると思っています。

 ひとつは、家事のやり方やルールを感情的にならずに、フラットに伝えること。

 もうひとつは自分と同じレベルに合わせてもらうのではなく、「家事のOKレベル」を下げること。そして、許容範囲の線引きをしたり、具体的に伝えたり、「1度に1つずつ」ルールを伝えたりするなど工夫を凝らすことが必要です。

 家族を職場のチームメンバーに置き換えたら、この2つのポイントのように「どうやったらプロジェクトを前向きに進めたくなるか」を意識して働きかけるかと思います。やることは家事と仕事と異なりますが、仕事に関わるアプローチの仕方は参考になるのではないでしょうか。