忙しい共働き家庭にありがちな「片付かない家」に心当たりはないだろうか。モノを買っても整理する時間がなく、家事や育児の時間も必要となると、常に“やること”に追われて精神的に疲弊しがちだ。そんな状況を打開するべく、片付けのコンサルタントである著者の澁川氏は「仕組み化」を提案する。プロの視点を取り入れて、片付けに工夫を凝らせば、共働きや家事育児のしやすい家に生まれ変わらせることができる。新連載の第1回は、仕組み化の概要と実践編として「キッチンの小規模片付け」を取り上げる。(親・子の片づけ教育研究所代表理事、COMFORT STYLE代表 澁川真希)
“忙しい共働き家庭”は
モノを買うのが好き
これまで数多くのご家庭に整理収納のコンサルティングで入らせていただきましたが、共働き家庭で片づかない家にはいくつかの共通点があります。
「モノを購入することで問題を解決しようとする」「モノを置く場所が決まっていない」「そこにモノを置く理由があいまい」といった傾向があり、しかも多くの人がモノを買うのが好き。
金銭的に余裕があって、教育熱心なので、子どもに関するモノもどんどんと増えていきます。忙しいので“とりあえず買っておく”ストックも増えがち。モノを定期的に整理したり、必要なくなったモノを手放したりする時間的な余裕はない。
その結果、効率が悪くなり家事や育児に追われ、時間的にも精神的にもゆとりが持てなくて困っているご家庭が多いです。
また、リモートワークが普及した今、家庭と職場が事実上同じになっている人もいるでしょう。家の中が片付いていないと、仕事に取り掛かる前の準備に時間を取られて、肝心の仕事の能率が落ちてしまう人もいるはずです。
そろそろこの悪循環を断ち切る決断をして、本気で共働きや家事育児のしやすい家に改善していきましょう。