人には仕事以外に、友人関係・家族関係、個人の空間があります。それも大事な人格・人権です。

 つまり、時間外のSNSやメールは相手の仕事以外の人格・人権を尊重していないことになりかねません。

 リスペクトする相手は、全員です。上司・部下・先輩・後輩など、地位はまったく関係ありません。お互いがリスペクトし合える職場であれば、ソーハラが起きることはありません。

「既読」の仕組みが
与える部下への圧力

 会社の業務で使用するSNSが、問題になることもあります。例えば、Teamsやチャットワークです。

 Teamsのチャットは、既読したのかどうかがわかります。チャットワークはリアクションした人としていない人がわかります。

 時間外にTeamsのチャットが送られてきて既読をつけなければ、「上司に悪い印象を与えるのでは」と悩む部下もいます。もちろん、緊急事態であれば、時間外でも連絡が必要なことはあります。

 また、「返信を求めていなければいいですよね?」と言われることもあります。しかし、たとえ返信を求めなかったとしても、部下は時間外にもかかわらず仕事のことを考えざるを得ませんので注意が必要でしょう。