中国政府とつながりのあるハッカー集団がここ数カ月の間に、米国のインターネット接続業者(ISP)数社のブロードバンド通信網に不正侵入した。複数の関係者が明らかにした。捜査当局者が「ソルト・タイフーン」と呼ぶこのサイバー攻撃は、これまで公表されていなかった。中国政府のサイバースパイ集団は、米国をはじめ世界のコンピューターネットワークへの侵入に成功しているとみられる。今回の一連の攻撃では、中国と関連づけられるハッカーが米国のブロードバンド通信網に不正侵入。ケーブルテレビ(CATV)事業者とISPのインフラに足がかりを築き、通信業界のデータにアクセスすることなどを狙いとする。米当局者は先週、中国のハッキング集団「フラックス・タイフーン」による米通信網への侵入経路になっていた大量のルーター、カメラ、その他のネット接続機器からなるハッカーのネットワークをかく乱したことを明らかにした。1月には連邦当局が、米国の重要インフラへのひそかな侵入を図った中国関連のハッキング集団「ボルト・タイフーン」の活動を阻止した。