個人投資家の間で大きな支持を集めるベストセラー『株トレ 世界一楽しい「一問一答」株の教科書』、待望の続編『株トレ ファンダメンタルズ編』が発売された。「この株は売り? それとも買い?」「どっちの株を買う?」投資シミュレーションの感覚でクイズを解くうちに株の知識が自然と身につく1冊だ。前作ではチャート分析がテーマだったが、今作では業績や財務の読み方をわかりやすく解説する。著者は、ファンドマネジャー歴25年、2,000億円超を運用してTOPIXを大幅に上回る好実績をあげたスペシャリストの窪田真之氏。本稿では本書から特別に一部を抜粋して紹介する。

儲かる株を探す際に、投資プロが重要視している1つの情報Photo: Adobe Stock

『株トレ』のクイズに挑戦

 株価1,000円の上場企業I社に対して、Z社がTOBを実施します。

儲かる株を探す際に、投資プロが重要視している1つの情報

 株価はTOB発表後に急騰、いったん1,300円で価格がつきました。ところが、その後さらに上昇して、1,400円辺りで推移しています。

 株価がTOB価格を超えて上昇した理由は何でしょう?

 以下の選択肢のうち、考えられる理由をすべて選んでください。

① 損をしたい投資家が、1,400円でI社株を買ってTOBに応募し、1,300円で買い取ってもらい、損をすることを狙っている。

② TOBの買い付け価格1,300円は安すぎると判断。TOB価格の大幅引き上げを予想して、1,400円で積極的に買っている。

③ I社経営陣がZ社によるTOBに反対。他社からもっと高い価格で対抗TOBが入ると予想して、積極的に買っている。