首相に就任した石破茂氏首相に就任した石破茂氏 Photo:Pool/gettyimages

第102代内閣総理大臣に
就任した石破茂

 神奈川県横浜市にある私立男子高校だ。通称「塾高」で、慶応義塾大学の1、2年生が通う日吉キャンパスと同じ敷地にある。ほとんどの生徒が慶応大に進学できるため、人気がすこぶる高い。

 第102代内閣総理大臣に10月1日、自民党衆院議員・総裁の石破茂が就任した。9月27日投開票の自民党総裁選挙で当選し、1日の臨時国会で首相に指名された。石破は、慶応義塾高校の卒業生で、同高出身者としては初めての首相だ。

 石破は1957年2月生まれで、鳥取選挙区から衆院選に当選すること12回を数える。自民党幹事長、防衛相、農水相、地方創生担当相などの要職に就き、自民党総裁選に挑戦するのは今回で5度目だった。

 首相・岸田文雄(東京・私立開成高校―早稲田大卒)が自民党の総裁選への立候補を断念、総裁選は計9人もの党所属国会議員が出馬し、混戦となった。上位2人による決選投票が行われた結果、石破が215票を獲得、2位の高市早苗(奈良県立畝傍高校―神戸大学卒)の194票を上回り、当選した。

 臨時国会では、立憲民主党の新代表に就いた野田佳彦(千葉県立船橋高校―早稲田大卒)との争いとなったが、石破が衆参両院で圧倒的多数で首相の座を獲得した。

 石破は、鳥取県知事、参院議員などを歴任した石破二朗の長男だった。鳥取大学教育学部附属中学を経て郷里を離れ、慶応義塾高校に進学、慶応大法学部を卒業した。

 石破新政権は10月1日に、新内閣を発足させた。経済産業相に起用された武藤容治と、首相補佐官(安保政策担当)に就いた長島昭久も、塾高出身だ。