主導権を握るよりも「相手にストレスを与えない」ことが大事

 対して、おしゃべりではなくともコミュニケーション能力が高い人は、相手のリズムや感情に合わせて会話をすることができます。

 自分が会話の主導権を強く握ることよりも、相手にストレスを与えないことに重きを置けるので、無茶な話し方をすることはありません。

 これは私のいるお笑いの世界でも同じなのですが、「トークバラエティに出たい!」と言う芸人ほど、おしゃべりに磨きをかけようとします。「この順番でこう話したら面白いのではないか」と考えたり、努力したりするのはいいことですが、大抵の場合うまくいきません。

 なぜなら、トークバラエティも人との会話で成り立っているからです。途中で誰かがツッコんでくれたり、深掘りしてくれるからこそ面白い番組になるわけで、1人で完結できるならそれはネタとして披露すべきです。

 トークバラエティに引っ張りだこになる芸人ほど、ちゃんと人の話を聞く、会話のリズムを把握するなどの基本的なことを大事にしています。

 ちょっとしたことですが、効果は大きいので、頭の片隅に入れておいていただけますと幸いです。