10年連続で算数オリンピック入賞者を輩出している彦根市発の知る人ぞ知る塾「りんご塾」。天才を生み出すそのユニークな教育メソッドを、塾長の田邉亨氏が初公開した書籍『10年連続、算数オリンピック入賞者を出した塾長が教える 「算数力」は小3までに育てなさい』(ダイヤモンド社刊)が、このたび発売になった。本書を抜粋しながら、家庭でも取り入れられるそのノウハウを紹介する。
「パズル」は「平面」だけでなく「立体」も!
りんご塾では「天才パズル」という平面パズルを使って算数好きの子を育てていくとお話しましたが、さらに授業では「立体パズル」も使っています。立体パズルというのは、木製のブロックです(P105参照)。
冒頭の写真のような、直方体や立方体、テトラポッドのような形をしたブロック数個を使って、次の図のような指定された形を組み立てます。
算数力のある子には数の「イメージ」があると前述しましたが、同様に立体図形や展開図なども、ブロックに触れることで頭の中にイメージが出来上がっていきます。実物を見たことがない子が、平面に書かれた立体図形をイメージするのがなかなか難しいことは想像に難くないでしょう。
作る形は難易度によって様々ですが、これのいいところは、試行錯誤していたらほぼ100%完成させられることにあります。
そうすると、子どもは嬉しいですよね。「やったー!」と高揚した気持ちで塾を離れることになりますし、なんなら「もっとやりたい」と感じているはず。
この「もっとやりたい」気持ちをもったまま塾を離れることで「次も早く塾に来たい!」という気持ちが生まれるのです。
*本記事は、『10年連続、算数オリンピック入賞者を出した塾長が教える 「算数力」は小3までに育てなさい』(田邉亨著・ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集したものです。