法政大学の就活事情

 かつて、法政は「就職がイマイチな学校」だった。実際、つい最近までは、同じぐらいの偏差値の大学に比べて、就職実績がやや見劣りしていた感は否めない。

 だが、現在は、学生の意識も変わってきたし、大学側も「客のニーズ」に応えて、ヤル気を見せ始めている。今や、法政であることが不利に働いたり、いわれなき偏見を受けたりという心配はまったくない。

 ただし、学部による差はけっこうあり、全般的には伝統のある学部ほど、大企業への就職率は良い傾向にある。「企業にもよるが、学歴フィルター的にはギリギリ通り抜けられるレベルだと思う」(経済学部生)。「MARCHの中で一番下という意識はある。でも同じ層にはいるので、同じ土俵で勝負はできるはず」(法学部生)。

 キャリア支援は1年次からスタート。キャリア形成関連科目やサポートプログラムが多数用意されている。社会学部の名物教授、稲増先生の「自主マスコミ講座」は、88年から開講されている名物講座だ。1年次から受講が可能で、これまでに多くの卒業生をマスコミ業界に送り出してきた。

 特に難関であるアナウンサー職でも多くの卒業生が活躍している。公務人材育成センターを開設し、公務員・法曹をめざす学生も支援している。