料理が面倒、忙しくて料理をする暇がない、そもそも料理が苦手……でも、野菜はちゃんと食べたい! そんな人におすすめなのが、書籍『生産者さんだから知っている そのままおいしい野菜の食べ方』。旬の時期や、新鮮なものの見分け方、栄養、長持ちする保存方法、おいしく食べるためのコツなど、なるべく料理せず、ラクにおいしく野菜を食べる方法を多数紹介しています。今回は、そのなかから今が旬の果物について紹介していきます。(監修/管理栄養士 吉沼弓美子)

旬のフルーツで体をととのえる

そのままおいしい野菜の食べ方Photo: Adobe Stock

毎日の食卓に健康にいいものを取り入れたいときは、とくに栄養価の高い「旬のもの」がおすすめ。

今回紹介するのは、びわ。
みずみずしく、上品な甘みとさわやかな酸味が調和した初夏を告げる果物です。古くから珍重されてきましたが、時代とともにより甘く、粒が大きい品種も出てきました。
まさに今が旬の果物です!

β-カロテンが豊富なびわは、薬効が高く、古い仏教経典では「大薬王樹(だいやくおうじゅ)」と紹介されています。
皮膚や粘膜を正常に保つだけでなく、高血圧や糖尿病などの生活習慣病予防に役立つとされています。また、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸には強力な抗酸化作用があり、細胞の老化を防ぐ効果が期待されています。

びわ農家さんに、おいしい食べ方を聞いたところ、縦半分に切って両手でひねり、アボカドのように種をはずすと簡単。そのままスプーンで食べれば、余すことなく実を食べることができる、とのことでした。

保存するときは乾燥しないようキッチンペーパーなどに包み、ポリ袋に入れて冷暗所へ。常温で保存して食べる1時間前に冷蔵室に入れるとおいしいですよ。

ちょっとした知識で、驚くほどおいしく、体にいいものを食べることができます。ぜひ試してみてくださいね。

手間や時間をかけた料理より、「新鮮な野菜をそのままシンプルに食べるのが、結局いちばんおいしい!」と思ったことはありませんか?『生産者さんだから知っている そのままおいしい野菜の食べ方』は、そのための方法だけをまとめて1冊にしたものです。250軒以上の生産者さんに直接取材したり、アンケートにご協力いただき、選び方や、切り方、保存方法、食べ方などあまり知られていないけれど、生産者さんだから知っている情報ばかりを集めました。レシピ本にはない野菜の知識とアイディアで「こんなに味が変わるんだ!」という体験をしてみてくださいね。