25年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内『大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である『大学図鑑!2025』の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。(本記事は2023年12月時点に執筆した『大学図鑑!2025』をもとにしています)
近年、大学を評価する1つの軸として就職の強さが注目されている。今回はMARCHの就職事情がどう違うのそれぞれ紹介していく。
明治大学の就活事情
明大生の就職への意識は高い。あくまで「人によっては」だが、ここでは従来型の「早稲田コンプレックス」が顔を出し、「偏差値では負けていても社会に出れば負けない」(政経学部生)という思いが、彼らを突き動かす。気持ちとしてはいわゆる一流企業志向が強い。
早慶に比べれば不利な面はあるが、門前払いされることはまずない。むしろ内に秘めた闘争心や、プライドは高くないがゆえの扱いやすさが評価されている。
ただし、いわゆる一流企業が明大生に求めているのは「頭ではなく体力」というのが現実だ。会社によっては、「営業部隊の隊員として」という一面もある。明大生同士の戦いを強いられてしまうのもツラいところ。
学生だけでなく、大学側の就職に対する熱意も半端ではない。就職キャリア支援センターの職員の多くはOB・OGで、ことあるごとに学生にハッパをかけて自覚を促してくれる。就活が本格化する前には、約1000人以上が参加する激励会も開催。本番前に気を引き締め、気合を入れられる。独自に開催するセミナーやイベントは年間500件以上。個別の相談にものってもらえる。
「最初は呑気に構えていたが、自然にやる気にさせられた」(法学部生)、「至れり尽くせりの手厚いサポートが受けられた」(政経学部生)、「ありきたりではなく、個性に合わせたアドバイスがもらえた」(経営学部生)、「なかなか内定が取れない学生を最後まで見捨てない」(政経学部生)などの声も。
強いのは金融業界の準大手クラス。特にイケイケ系営業をやっているところ。弱いのは、伝統と権威で商売をしているような旧財閥系一流企業。マスコミ業界への就職も増加傾向だ。約3割の学生が地方出身者だが、Uターン就職にも強い。