駒澤大学の就活事情

「学生の数に対してスタッフの数が少ない」という声は多く、キャリアセンターへ熱心に通う利用者はごく少数。就活意識の高い学生は、各学部で「就活に強い」と評判の特定のゼミを希望する。

 大手から内定を獲得する一部の学生は、そういったゼミに所属して仲間と切磋琢磨してきた学生が多い。就活が本格化すると六大学あたりとの差を痛感させられるが、そもそも対抗心は薄い。「中堅の上場企業ならなんとかなる」(経済学部OB)といった気分の結果、4年次の終わりまで就活を続ける羽目になる学生も多い。

 大手企業の内定者は少ないが公安系には実績をあげており、警察官や消防官、自衛官のほか、高校教員になる人も少なくない。

 協調性が評価されてか、中堅企業には評判がいい。駒澤らしく、坐禅を通して自己分析を行うミニガイダンスもあるのがユニークだ。就職ガイダンスや企業が学校に来て企業説明を行う職種研究の際は、必ず学生全員が立って挨拶し、企業からも「駒大生は挨拶ができる」と好印象の模様。良くも悪くも、「こんなもんかな」という適応力が駒大生の一番の力と言える。