高血圧、肥満、睡眠時無呼吸…
リスクの低下について比較

 2013年6月~2015年12月の間の1週間、加速度計を装着して生活してもらい運動習慣を把握し得た8万9573人(平均年齢62±8歳、女性56%)を、加速度計の記録に基づき、毎日少しずつ運動している人(毎日運動群)、週末にまとめて運動をしている人(週末運動群)、および推奨される前記の運動量を満たしていない人(非運動群)という3群に分類。

 交絡因子を調整後に、678種類の疾患や状態・症状について非運動群を基準として比較した。その結果、毎日運動群は205種類のリスクが有意に低く(ハザード比〔HR〕の95%信頼区間の範囲が0.41~0.88)、週末運動群は264種類のリスクが有意に低かった(同0.35~0.89)。

 それぞれの疾患や状態のリスクを個別に見ると、高血圧(毎日運動群はHR0.72〔95%信頼区間0.68~0.77〕、週末運動群はHR0.77〔同0.73~0.80〕)、糖尿病(同順にHR0.54〔0.48~0.60〕、0.57〔0.51~0.62〕)、肥満(HR0.44〔0.40~0.50〕、0.55〔0.50~0.60〕)、睡眠時無呼吸(HR0.49〔0.39~0.62〕、0.57〔0.48~0.69〕)などで、運動スケジュールにかかわらずリスクの大幅な低下が認められた。運動量が多い人(中央値の週当たり230.4分以上のサブグループ)で解析した結果も同様だった。

 著者らは、「ガイドラインの推奨事項を満たす運動を行っている場合、200種類を超える疾患や状態のリスクが低下し、特に心代謝系に顕著な影響が及ぶことが示された。この影響は、運動を毎日均等に行うか週末に集中して行うかに関係なく、同等と考えられる」と総括。

 またKhurshid氏は、マサチューセッツ総合病院発行のニュースリリースの中で、「患者に対しては、自分が最も効果的と思うスケジュールで運動を行って、ガイドラインの推奨を遵守するように助言すべきだ」と述べている。(HealthDay News 2024年9月26日)

https://www.healthday.com/health-news/exercise-and-fitness/being-a-weekend-warrior-can-cut-your-odds-for-200-diseases

Copyright © 2024 HealthDay. All rights reserved.