【YouTube84万人、x63万人、Instagram44万人】と、今どきのママパパに圧倒的に支持されているカリスマ保育士・てぃ先生の子育てアドバイス本『子どもが伸びるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育て○×図鑑』が大好評です。
この連載では、「ノンストップ!」(フジテレビ系)出演で話題のてぃ先生が、「実際に試して効果のあった伝え方」や「保護者が絶賛した斬新なテクニック」を厳選。「子育ての困った」が「成長」に変わるコツをお伝えしていきます。
切り替える力は3~5歳ぐらいから高まる! おうちで簡単にできる練習方法があります
「ごはんだからゲームはおしまい」「おうちに帰る時間だよ」と、次の行動に移りたいときに「はーい!」ってすぐに切り替えられるお子さん、なかなかいないですよね。
頭の切り替えを行ううえで必要なのが、「抑制機能」です。これが働かないと、今やっていることや考えていることを止められず、いつまでもそこから離れることができません。当然、次にやることにも移りづらいわけです。
脳の「抑制機能」は「まだ遊んでいたいけどお片づけしなきゃいけない」といった「自分の気持ちを抑える」経験をくり返すことで育っていきます。その経験自体が少なかったりすると、気持ちの切り替えや行動の切り替えに時間がかかるケースも出てきます。そこで、生活の中で「抑制機能」を自然に高める遊びを行っていきましょう。
文字を読まずに色を答える課題
「抑制機能」を訓練するために、アメリカの心理学者ジョン・ストループが作った「ストループ課題」があります。これは、さまざまな色の名前が書かれた文字を見て答えるのですが、文字を読むのではなく、その文字が何色で書かれているのかを答えるというものです。つまり、「白」という文字が赤で書いてあったら「赤」と答え、「青」という文字が黒で書いてあったら「黒」と答えます。やってみると意外と難しく感じると思います。
この課題では、文字をパッと読んで「白」と言いたい気持ちを我慢して「赤」と色を答えるという、別の行動をする経験を積む課題なんですね。ひらがなが十分読める子であれば、紙にカラーペンで書いた物を用意して一緒に遊んでみるといいと思います。
未就学のお子さん向けには、これを簡単にした「Day/Night課題」があります。おひさまのカードが出てきたときには「よる」と答え、おつきさまのカードが出てきたときには「ひる」と答える、というものです。
「だるまさんがころんだ」も効果あり
伝統的な遊び「だるまさんがころんだ」も、「抑制機能」を鍛えるのにぴったりです。これは、鬼が「だ る ま さ ん が こ ろ ん だ」と言っている間しか動けないルールですし、鬼が振り向いたときにはまだ進みたいけど止まらないといけない。だから「抑制機能」が育つわけです。
もっと小さな子でもできるものとしては、もう単純にママやパパと一緒に歩いているとき、お互いに「ストップ!」と言われたら止まる。また歩き出して「ストップ!」と言ったら止まるという遊びもいいと思います。たったこれだけのことでも、脳の「抑制機能」が育つきっかけになります。
この「抑制機能」はだいたい3歳から5歳ぐらいのときにぐんと高まり始めるものなので、ぜひその時期に合わせて、こうした遊びをやってみてください。
POINT
●すぐに切り替えられる子どもは、なかなかいない
●カード遊びや「だるまさんがころんだ」で練習できる
●3~5歳くらいから脳の「抑制機能」がぐんと高まる
本原稿は、てぃ先生著『子どもが伸びるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育て○×図鑑』からの抜粋です。この本では、ママパパの子育てが楽しくなって、子どもの「困った」が「成長」に変わるコツを紹介しています。一緒に楽しく、子育てしてみませんか?
関東の保育園に勤める男性保育士
保育士として勤務するかたわら、その専門性を活かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。全国での講演は年間50回以上。
他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加している。
ちょっと笑えて、かわいらしい子どもの日常についてのつぶやきが好評を博し、Twitterフォロワー数は52万人を超える。子育てのハウツーを発信しているYouTubeも大人気。
著書は『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』、『子どもにもっと伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てのみんなの悩み、お助け中!』(ダイヤモンド社)ほか多数。