【Twitterフォロワー数52万人、YouTubeチャンネル登録数48万人】と、今どきのママパパに圧倒的に支持されているカリスマ保育士・てぃ先生の子育てアドバイス本第2弾『子どもが伸びるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育て○×図鑑』ができました!
子育ての悩みは、決して親の能力や愛情の深さの問題ではなく、子ども特有の気持ちやものごとのとらえ方、体の状態を知るだけでうまくいくことが多いと、てぃ先生は教えてくれます。
この連載では、「てぃ先生が実際に試して効果のあった伝え方」や「保護者が絶賛した斬新なテクニック」を厳選。「子育ての困った」が「成長」に変わるコツをお伝えしていきます。(2023年6月2日にタイトルを修正しました)
言っても聞かない子が
走ったりふざけたりしなくなる!
その場でできる遊び
活動的で好奇心にあふれ、体を動かすことが大好きな子っていますよね。突然パーッと走ったり、つねに何かしら動いていて、「落ち着きのない子」と言われてしまいがちな子ですね。
そういった子への対応は難しいし、実際「今はちゃんと立っていてほしいなあ」とか、「あと10分、静かにじっと座っていてほしい」というように、困ることが多いと思います。
「感覚欲求」と「前庭感覚」
まず、なぜ走ったりふざけたりしてしまうのか。いろんな理由がありますが、「感覚欲求」は大きいと思います。
感覚欲求とは、ものすごく簡単に言うと、「自分の筋肉や関節に何か感覚を入れたい」という欲求です。僕たちはお腹がすいたらごはんを食べますし、眠くなったら寝ますよね。それと同じレベルで、「体に何か感覚を入れたいな」と思ったら、動かないと落ち着かないという欲求なんです。
大人でも、長時間バスや飛行機に乗ったり、講演を聞いたりして同じ姿勢が続くと、体を動かしたくなりますよね。大人なら「あと少しで終わるから我慢しよう」とコントロールができるんですが、子ども、とくに小さな子は、欲求に対して素直に体が動いてしまうので、部屋を走り回ったりふざけたりという、いわゆる「落ち着きがない」姿につながるわけです。
もうひとつ「前庭感覚」というものもあります。これは、自分の体の傾きを感じたり、自分が動き回ることによって自分が進んでいるぞというスピードなどを感じる感覚なんですが、これを補いたくて、ぴょんぴょんジャンプしたり、ゆらゆらしたり、ケンケンしたり、いろんなことをするわけです。
プラプラモミモミ、あっち向いてホイ
「じゃあ好きにさせておくしかないの?」となるとやっぱり困る場面はあるので、とっておきの方法をご紹介します。
大人が子どもの手を持ってプラプラゆすってあげたり、筋肉をモミモミしてあげたり、関節なんかを触ったりすることです。こうすることで振動や筋肉が動く感覚が生まれ、「感覚欲求」が満たされやすいので、走ったりふざけたりしなくても、ある程度「感覚欲求」を満足させることができるんです。
走り回って「進んでいる感覚」を得る「前庭感覚」に対応する方法もあります。
たとえばあっち向いてホイをしてみる。子どもはあっち向いてホイをやるとき、自然と首をビューンビューンと素早く動かします。このビュンビュン動く感覚は、走り回るときと近いものなんです。まだ小さくてあっち向いてホイができない子には、「あっちを見てみようか~。せーの、シュッ」と言って指示した方向をパッと見るなどの遊びもいいと思います。
「落ち着きがない」と思う子も、わざとふざけているわけではないし、ましてやママパパを困らせようなんて思っているわけではないとおわかりいただけたのではないでしょうか。
本原稿は、てぃ先生著『子どもが伸びるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育て○×図鑑』からの抜粋です。この本では、ママパパの子育てが楽しくなって、子どもの「困った」が「成長」に変わるコツを紹介しています。一緒に楽しく、子育てしてみませんか?(次回へ続く)
関東の保育園に勤める男性保育士
保育士として勤務するかたわら、その専門性を活かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。全国での講演は年間50回以上。
他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加している。
ちょっと笑えて、かわいらしい子どもの日常についてのつぶやきが好評を博し、Twitterフォロワー数は52万人を超える。子育てのハウツーを発信しているYouTubeも大人気。
著書は『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』(ダイヤモンド社)、『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(ベストセラーズ)、コミックほか多数。