奇跡は自分のなかにある、だから生まれ変わりさえすれば、きっと人生の逆転劇を起こせるに違いない――。「やればできる!」と思考が変わる話題のベストセラーが日本に上陸。31歳、一度は人生をあきらめた著者が再起できたのは、古今東西の成功者たちが持つ「6つのマインド」にあった。3000冊を超える本を読み、抽出された「プラス思考」「決断力」「切実さ」「愚直さ」「謙虚さ」「根気」を武器に、一度しかない人生、「なりたい自分」になる方法を1冊に凝縮。新刊『たった一度でもすべてをかけたことがあるか』から「自分ならできる」と信じられるノウハウを紹介する。

『ハリー・ポッター』生みの親によるハーバード大卒業式の伝説のスピーチPhoto: Adobe Stock

失敗は切実さを高める最高の原動力である

「切実さ」を高めるアクションプランをいくつか本書で紹介していますが、「失敗」ほど強力に動機を与える方法はありません。

『ハリー・ポッター』シリーズの作家J.K.ローリングは大学を卒業して以来、ひどい失敗を味わいました。結婚生活は短期間で破綻し、無職でシングルマザーの身となりました。

「ホームレスを除き、イギリスで一番貧しい人間になった」と告白する彼女は、2008年のハーバード大学の卒業式で、失敗が彼女の人生に与えた影響をこう述べています。

私はもう虚勢を張ることもなく自分自身を見つめることができるようになりました。


そして、自分が最も重要だと考えるただひとつの職業にエネルギーのすべてを注ぎこんだのです。


もし他の分野で成功していたなら、本当に自分が望む分野に全力を傾けようとはしなかったことでしょう。

私が自由になれたのは、最も恐れていたことが現実になったからです。

……どん底を見たからこそ、その上に自分の人生を立て直すことができたのです。

(本記事は、『たった一度でもすべてをかけたことがあるか』から抜粋、一部編集したものです)