「自力整体」とは、整体プロの技法を自分におこなう人気メソッドです。現在1万5000人が実践中。「久しぶりにぐっすり眠れた!」「10年間苦しんできた慢性痛から解放された!」「健康的にダイエットできた!」と絶賛の声が続々。「3分以内でできる悩み解決ワーク」を集めた著書『すぐできる自力整体』も好評。著者の矢上真理恵さんは、「不調のほとんどは自力整体で解消できる」と語ります。今回は『すぐできる自力整体』から肌のうるおいを取り戻す自力整体をお届けします。
監修:矢上 裕 矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
(写真/榊智朗 構成/依田則子)

【整体プロが指南】乾燥小ジワが気になりだしたら「のばすといい場所」とは? たった5秒の美肌習慣

美肌づくりにも役立つ「肺経」の刺激

「急に肌がつっぱりはじめた……」
「毛穴が開いてきた……」
「ちりめんじわが気になる……」

急激に空気が乾燥する季節。カサカサ肌、毛穴の開き、乾燥小ジワに悩まされる方は多いのではないでしょうか。

そこで役立つのが肺経(はいけい)を刺激する自力整体(※詳細は後半)。

肺経とは、私たちの体を通る12本の経絡(けいらく・「気」が流れる川のようなもの)のひとつ。肺からはじまり、手の親指に下りています(※図は後半)。

鍼灸をベースにつくられた自力整体では、皮膚の健康をとりもどすときも、この肺経を使います。

肺経には流れが滞りやすい太淵(たいえん)と呼ばれるツボがあります。
親指をぐーっとそらすと、この太淵を中心にせき止められていた「気・血・水」の流れはせきを切ったように流れ、血流改善、代謝力や排泄力もアップします。

肺経には皮膚や呼吸など外部から自分の内部を守る役割があり、とくに肌や皮膚に水分を供給して、うるおいをもたらす作用があります。ですから、日ごろから肺経を刺激することは、美肌づくりにつながるということです。

では最後に、肺経を刺激するワークを紹介しましょう。

皮膚の健康のほかにも、喘息、アトピー、アレルギー性鼻炎、花粉症、ノドの痛み、腱鞘炎も和らげます。

【整体プロが指南】乾燥小ジワが気になりだしたら「のばすといい場所」とは? たった5秒の美肌習慣矢上 真理恵(やがみ・まりえ)写真左
矢上予防医学研究所ディレクター
1984年、兵庫県生まれ。高校卒業後単身渡米、芸術大学プラット・インスティテュートで衣装デザインを学び、ニューヨークにて独立。成功を夢見みて、徹夜は当たり前、寝るのはソファの上といった多忙な生活を続けた結果、心身のバランスをくずし動けなくなる。そのとき、父・矢上裕が考案し約1万5000名が実践している「自力整体」を本格的に学び、心身の健康を取り戻し、その魅力を再発見。その後、自力整体ナビゲーターとして、カナダ、ヨーロッパ各地、イスラエルにて、クラスとワークショップを開催。さらに英国の名門セントラル・セント・マーチンズ大学院で「身体」をより体系的に学び、2019年に帰国。現在、国内外の人たちに自力整体を伝えながら、女性のための予防医学をライフワークにしている。著書に、『すごい自力整体』(ダイヤモンド社)がある。

監修者:矢上 裕(やがみ・ゆう)写真右
矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
1953年、鹿児島県生まれ。関西学院大学在学中の2年生のとき、予防医学の重要性に目覚め、東洋医学を学ぶため大学を中退。鍼灸師・整体治療家として活躍するかたわら、効果の高い施術を自分でできるように研究・改良を重ね「自力整体」を完成。兵庫県西宮市で教室を開講、書籍の出版やメディア出演などで注目され、全国から不調を抱える人々が続々と訪れるようになる。現在約500名の指導者のもと、約1万5000名が学んでいる。著書に『自力整体の真髄』『はじめての自力整体』(ともに新星出版社)など多数。遠隔地の人のために、オンライン授業と通信教育もおこなう。 写真/榊智朗