「Gターン」「Gステアリング」オフロード車ならではの機能
発表会がスタートすると、メルセデス・ベンツ日本の社長に新しく就任したゲルティンガー剛氏が、記者席の後ろからG580に乗って登場した。そしてステージ脇に止まると、その場でクルッと急回転してみせた。これが、GシリーズのEVに搭載される新機能「Gターン」だ。
EVの4WDは、前後に配置された2つのモーターがそれぞれ左右のタイヤを駆動させるのが一般的。しかしG580は4つのタイヤそれぞれにモーターが配置されるのが特徴だ。タイヤを個別に動かせるので、たとえば右側の前後輪を前進方向に、左側の前後輪を後退方向に動かすことで、オフロードで行き止まりに遭遇したときなどにその場で車体を回転させることができる。ちなみにGターンは最大720度、車体が2回転するそうだ。
さらにオフロードで鋭角なコーナーに遭遇した際にそれぞれのモーターの駆動トルクを個別制御(後輪片側の駆動力を固定)して小さな回転半径で旋回できる「Gステアリング」機能も搭載された。
ゲルティンガー氏は「G580はオフロード走行でも高いパフォーマンスを提供する、メルセデス・ベンツのSUVとEV、両方の頂点に立つモデル。どんな冒険にも一緒に出かけたくなる、たくましくもチャーミングな存在だ」と話す。