「ここ5年の間に、マーベルによって映画史に残るような物語の展開が実現しました」とダウニーは『エンドゲーム』の撮影現場で言った。「素晴らしい人材にすべてを委ねることができて、最高の気分です。ほら、なんとかなるさって言うでしょ?」
サノスが映画に登場する以上
誰かが死なねばならない
そしてサノス。彼を本当に恐ろしい存在にしなければならないことを、クリエイティヴ・チームの面々は理解していた。何年もの間、さまざまな事件の背後にサノスの影があったわけだが、その姿は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のエンドクレジット中の場面でちらりと見えただけだった。
サノスが登場する物語の中でも人気が高いのは、1991年から連載が始まったミニシリーズ「インフィニティ・ガントレット」だ(ジム・スターリン作、ジョージ・ペレス、ロン・リム画)。サノスという宇宙きってのヴィランが、インフィニティ・ストーン〔コミックスではインフィニティ・ジェムと呼ばれる〕を集めて殺戮に手を染めるという話だ。
マーベル・スタジオは何年もの間このコミックスを映画にする案を転がしてきたのだが、ここでついに映画化に踏み切った。
コミックスでは、サノスのマルサス主義的な攻撃によって、全宇宙のあらゆる生命体の半数が消滅してしまう〔トマス・ロバート・マルサスは人口と資源の関係を考察した〕。