映画館はオワコン？それでもスクリーンで観たい人たちの「譲れない想い」

映画館で「観る派」と「観ない派」の理由は、実は同じところにあった？（写真はイメージです）　Photo:PIXTA

配信が充実し、新作映画でも少し待てば自宅で楽しめることが多くなったこの時代。あなたにとって、映画館でわざわざ映画を観る理由とはなんだろうか。（取材・文／フリーライター　鎌田和歌）

SNSをチェックできないし
途中で停止やスキップもできない

　こんな内容のtogetterまとめが目に止まった。

　映画館で映画を観ない理由として挙げられていた意見が、自分が「映画館でわざわざ観る」理由と同じだった

　まとめられている内容を要約すると、こんな風になる。

　映画館で映画を観る人と観ない人、その両方が理由として挙げたのが「映画館で観るとSNSをチェックできないし、途中で停止やスキップもできない」というものだった。

　あるユーザーが自分は映画館で「わざわざ観る」として、このような内容のツイートをしたところ、「自分も集中したいから映画館で観たい」という意見が続々と集まった。その一方で、「いや、映画館だと周囲の人が気になって逆に集中できない」という声も寄せられている。

　こう言うと大袈裟かもしれないが、とても現代的な問題提起だと感じた。

　映画館で映画を観終わった際、観客たちが劇場の明かりがつくとともにポケットからスマホを取り出して電源を入れる光景はお馴染みだ。たまに、字幕が流れている場面で待ち切れずスマホを取り出している人も見かける。

　つまりそれほど、現代人というのはスマートフォンに心身を占拠されているし、スマートフォンでのスピードの早い即物的な情報摂取に慣れすぎていて、長時間同じ画面を観続けることが難しくなっている。