内臓脂肪の蓄積を抑える
お薦めヨーグルト4選
まずは内臓脂肪の蓄積を抑える効果が期待できる「ガセリ菌SP株」。この菌は広く流通されている「ナチュレ恵 megumi」(雪印メグミルク)に含まれていますし、より特化した機能性表示食品「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト」(雪印メグミルク)としても販売されています。後者は脂肪ゼロで、肥満気味の人の内臓脂肪を減らし、腸内環境を改善する働きがあると報告されています。
そのほか「LGG乳酸菌」(商品例「ヨーグルト おなかへGG!」タカナシ乳業)にも同様の作用が期待できます。
最近では明治が、乳酸菌の中でも脂質代謝に関連する菌株「MI-2乳酸菌」の機能に着目し、これを含む機能性表示食品「明治脂肪対策ヨーグルト」を販売しています。これを1日1個、12週間摂取したところ、「おなかの脂肪(腹部総脂肪)の低減」が確認されたことがデータで示されています。
さらに私の一押しヨーグルトがあるのですが、それは最後にご紹介させてください。
各メーカーがうたう機能表示は
信頼してよい
数あるヨーグルトの中でどう選べばいいのか、迷う人もいるでしょう。
誰もが世界にたった一つの腸内フローラを持っています。そのため、どの菌や株が体に合うのか、定着しやすいのかは、実際のところ試してみないと分かりません。各メーカーがうたう機能表示は基本的に研究データに基づいていますから、パッケージに表示されるものを信頼して選んでよいと思います。
またこれらのヨーグルトは、いずれも数カ月間の実験によって効果を確認している場合が多いです。細胞の生まれ変わりのサイクルをはじめ、人は28日周期以上のものが多いことからも、痩せ菌入りヨーグルトを試すのであれば、最低でも1カ月は続けてほしいところです。反応が早い人は2週間程度の摂取継続で、お通じが良くなった、体が軽いという表現をされる方もいます。
プレーンヨーグルトにバナナや
キウイを加えると痩せ菌が育つワケ
もう一点、ヨーグルトを選ぶ際に大切なことは、ドリンクタイプや甘さのあるヨーグルトよりも、できる限り余計な糖が添加されていないプレーンのヨーグルトを私はお勧めしています。そこにキウイやバナナを加え、果物から糖分を取る形がベスト。こうするとヨーグルトに不足しがちなビタミンCや食物繊維を補えて完全栄養食になる上、痩せ菌のような健康に良い働きのある菌を元気にし、増殖を促します。
普段意識しませんが、腸内細菌は宿主(人)が食べたものの“残骸”をエサとして生きているのです。ですから、例えば脂ぎった肉ばかり食べている人はそれをエネルギー源にする腸内細菌(いわゆる悪玉菌)ばかりが増え、その菌が生み出す毒素で腸内環境を悪化させてしまいます。
反対に体に有益な菌、いわゆる善玉菌が好むエサとは、食物繊維とオリゴ糖。ですので、それらを多く含むものを取ると、有益な菌が増殖しやすくなります。バナナとキウイは食物繊維とオリゴ糖の両方を含みますから、バナナヨーグルトやキウイヨーグルトのようにして食べると、栄養面からも痩せ菌が育って肥満脱却という観点からもパーフェクトといえるでしょう。