政府に批判的な人物への
MeToo運動は黙認された
こうしたNGO関係者やジャーナリストに対する告発は、ネット上から削除されることはなかった。政府に批判的な人物を貶める結果となるだけに、当局側が黙認した可能性がある。
共産党政権は、「公益圏」と呼ばれるNGO活動などに対する締め付けを強めており、MeToo運動は「公益圏」にとってさらなる打撃となった。
一方でMeToo運動にとっては皮肉な形ながらも、声を上げる空間を確保することにつながった。
「公益圏」関係者は「中国社会全体の利益や民主化など大局を見ていない」などとしてMeToo運動を批判することもあったが、こうした構図は、海外に逃れた民主化運動の指導者である王丹氏らが2023年にセクハラの告発を受けた際も再現される。
ただ2018年後半にはそうしたNGO関係者らに対する告発の動きも失速した。