仕事ができるかどうかは、会食・食事会の「仕切り力」でわかる――
面倒な雑務の代名詞「幹事」「食事会設定」は、社会人として逃れられない悩みの一つだ。「たかが会食」と捉えて適当にこなすと、クライアント・上司からの評価が大きく下がりかねない。
しかしこの一見、何の役にも立たなさそうな“貧乏くじ”に、実は「千載一遇のチャンス」が隠されていることを、見逃してはいないだろうか?
『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』では、“広告代理店卒・アルコールに弱い(1,2杯が限界)・非体育会系の著者”が、最大28会食/月を乗り越えて身につけた「実務に即したメソッド」を紹介している。
会食・社内飲み会・送別会・歓迎会など、古今東西すべての食事会で今日から使える本書。
今回は特別に、「忘年会で失敗しないための方法」について紹介しよう――。
一年間の「思い出作り」は重要な責務
忘年会の醍醐味といえば企画・出し物である(以降、統一して企画と記載する)。が、これこそ最も幹事の頭を悩ませているだろう。ではどういった企画を準備すればいいのか。
ここで忘年会の目的に立ち戻りたい。「仲間たちの相互理解を深め、より絆の強いチームにする」、つまりチームビルディングに資する企画こそ最も忘年会に適しているのだ。
職場にいる一流の人は、この忘年会のチャンスを活かして、職場全員に思い出づくりを提供する。今回はその方法について紹介していきたい。
「仕事の思い出」を忘年会で作る
予算が許すようであれば、1年間を振り返るムービーを作り、忘年会の最後に流すとよいだろう。
日々目の前のビジネスに追われていると1年間があっという間に過ぎ去っていく。ムービーを全員にプレゼントすると、会場の全員が思い出に浸ることができる。きっと参加者それぞれにとって、思い出に残る忘年会になるだろう。社内で動画制作ができる人材がいればベストだが、いなくてもWEBで「忘年会 ムービー」などで検索すればたくさんの便利ツールが出てくる。スマホで撮った素材をもとに、数万円程度で制作することも可能だ。
余力があれば、ムービーで使うメッセージを人にもらいに行くとよいだろう。送別会完全攻略と同様に、「今、この部のメンバーたちがメッセージをもらえたら嬉しい方は誰か」を考え、日々苦楽を共にしているパートナー企業や関係の深いクライアントに依頼をするのも手だ。
忘年会のタイミングでは新年を前にして退職・部署異動をする方も多数いるだろう。その方たちをターゲットとして、喜んでもらえるようなムービーを作るのも非常によい。
具体的には退職する方が新入社員時代に世話になっていたトレーナーや、一番仲の良かったクライアント担当者からメッセージをもらうのがいいだろう。
この部署での思い出をずっと大切にしてもらうために何ができるのか、考えて行動してみよう。仕事とは、思い出作りだ。
(本記事は、『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』の一部を抜粋・編集・加筆したものです)