ジム・ロジャーズがトランプ株高の「賞味期限」をズバリ予測!「近く金融危機が…」Photo by kazumoto Ohono

ウォーレン・バフェット氏、ジョージ・ソロス氏と並び世界三大投資家と称される著名投資家のジム・ロジャーズ氏。御年82歳、資産10億ドルを築いた稀代の勝負師を、アメリカ大統領選後に国際ジャーナリストの大野和基氏が緊急インタビュー!「トランプ株高」の“賞味期限”をどのように予測する?(国際ジャーナリスト 大野和基)

「トランプ・トレード」は
“終わりの始まり”なのか

――トランプがアメリカ大統領選で勝利したことにより、金融市場ではいわゆる「トランプ・トレード」が活発になっています。ニューヨーク株式市場では、トランプが掲げる減税策や規制緩和への期待感から、金融やIT分野の銘柄が大幅に値上がりし、ダウ平均株価は11月6日から3日間だけで1700ドル以上、上昇しました。この熱狂はいつまで続くと思いますか?

 選挙前から株を買いまくっていた人の多くは、トランプの勝利を確信していた人でしょう。トランプは減税策や規制緩和など、株式市場にとってプラスになる政策を実行すると考えているからです。だからトランプ・ラリー(株価上昇)が生じたのです。

 株式市場や金融市場で、よく知られた箴言(戒めとなる言葉)を紹介しましょう。「Buy on the rumor, sell on the news.」or 「Sell on the rumor, buy on the news.」です。

 トランプのケースに当てはめると、Buy on the rumor, sell on the news.(うわさが出た時に買って、ニュースが出たときに売れ)、つまり、「トランプが勝利するといううわさが出た時に安く買って、トランプが勝利したというニュースが出て、株が上昇したときに売れ」ということでした。

 もちろん、その逆の状況が起こる時もあります。Sell on the rumor, buy on the news.ですね。ニュースが出ると株価が大幅に動きます。だから言い換えると、ニュースが出る前から動くことが重要である、という意味を指すのです。

――トランプ・ラリー、つまり株価上昇はズバリ、いつまで続くと思いますか?