どんなに仕事で成果を出しても、周りから「評価」されなければ無意味である……あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。新刊『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化した歴史的な一冊だ。職場で「実力を適切にアピールする「見せ方」の技術」をまとめた本書は、発売直後から賛否両論を巻き起こし、「こんな本が30年前に欲しかった」「人間の深層心理を突いている」「上司サイドにも対策が必要」などと話題沸騰中である。今回はその中から「出世する人の特徴」についてお伝えする。
「話を聞きながら取ったメモ」は捨てていい
皆さんは職場で先輩や上司の話を聞いた後、どうしていますか。「メモにまとめて自分の行動に活かす」という人もいれば、「聞いてしっかり納得している」という人、中には「特に何もしていない」という人もいるかもしれませんね。
僕は職場でアドバイスをもらったら、必ずその場でメモを取るようにしています。ただ、取ったメモは正直、そのほとんどを捨てています。
「せっかくメモを取ったのに捨てるなんてひどい」と言うふうに思うかもしれませんが、実はこれには僕なりの明確な理由があります。すべてのメモを保存しておくのは、職場においては非常にコスパが悪いからです。今回はそれについてお話ししていきましょう。
メモは取っても「見返さない」もの
まずは皆さんは先輩や上司からアドバイスをもらったときに何を考えているでしょうか。きっとそのアドバイスを「自分のどこに活かせそうか」などを考えながら聞いていると思います。もしくは「内容を理解するのに精一杯」という人もいるかもしれません。
ただ実際その話を聞いた後はどうでしょうか。おそらく内容のほとんどを忘れてしまうことになると思います。
だからメモを取るわけですが、ここで質問です。みなさんはそのメモを見返したことが何度あるでしょうか。
正直僕はほとんどありません。これは言い換えればつまり、「見返さないメモを取っている」ということです。開き直ってしまえば、「メモを取るのはほとんど無意味」とも言えますよね。
大事なことだけA4一枚にまとめ直す
だからこそ、僕は取ったメモのほとんどを捨てています。そして代わりにA4の紙1枚を用意して、「大事なことだけ」をまとめ直すようにしています。
人間のキャパシティには当然限界があります。そしてそのキャパシティの限界は、「A4の紙1枚に書ける分量くらい」だと考えています。だからこそ、覚えるべき・学ぶべきことを事前に絞り込む作業が必要です。いざ復習をするときには、そのまとめたメモ1枚だけを見返すようにしましょう。
職場でコスパ良く出世していく人は、すべてのことを無理してやろうとせず、できることに自分の資源を全力投下してします。こういった考え方をしておくと、コスパよく会社で過ごすことができると思います。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)