真面目に働いているのに、なぜか評価してもらえない。仕事のレベルが変わらないまま、年齢だけを重ねている。「私のキャリア、このままでいいのだろうか?」――そんなふうに、人生に停滞を感じている人におすすめしたい1冊が、書籍『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』(ダイヤモンド社)だ。日本マイクロソフトの元役員であり、著書が累計130万部を突破した「働き方」の専門家・越川慎司氏が、9年間、総額1億円超をかけて、17万人以上の人事評価と行動データを徹底分析。周囲から評価されている人たちの共通点を導き出した、ページをめくるだけで仕事と人生の価値観が変わる1冊。本書の発売を記念して、本連載では内容の一部を抜粋して特別に紹介していく。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・石井一穂)
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「優先順位づけが下手な人」が考えていること
ビジネスの現場では、毎日のように複数のタスクが同時に押し寄せてくる。
それらをどういう順番で処理するかによって、その人の評価は一瞬で決まってしまう。
とくに、多くの人が陥りがちな最悪の習慣がある。
それが、「心理的なプレッシャー」や「すぐ終わるかどうか」だけで仕事の順番を決めてしまうことだ。
あなたは、どちらの仕事を優先する?
典型的なケースを、一つ一緒に考えてみよう。
いまは水曜の13時。あなたに、以下の2つの依頼が同時に重なったとする。
① 上司からの依頼(30分で完了する)
② 重要な顧客からの依頼(60分かかる)
どちらも期限は「今日中にお願いしたい」とのこと。あなたは、どちらを先にやるだろうか?
ここで「社内の上司を怒らせたくないから」「30分ですぐ終わるから」という理由で①の上司からの依頼を先に選んでしまう人こそが、まさに「優先順位づけが下手な人」の特徴だ。
評価が上がる習慣ベスト1:「重要な仕事」を優先する
職場で圧倒的に評価されている人たちの習慣は、まったく違う。彼らは迷わず、時間がかかる方の「②重要な顧客からの依頼」を最優先にする。
そう指摘するのが、『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』だ。
9年の調査期間と総額1億円を超える費用をかけた大規模調査によって、「評価が高い人の共通点」を科学的に解明した同書に、こう書いてある。
私は、上司からの指示を先にやる人が出世すると思っていました。しかし会社から期待されている人は、重要顧客からの依頼を優先します。
調査でも、期待されている人の70%が、重要な回答や提案書を優先的に集中して仕上げているとわかりました。
――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より
「上司への忖度」ではなく、「仕事の重要度」で選ぶ。
これこそが、仕事の効率と周囲の評価を最大化する絶対的なルールだ。
パフォーマンスが最大化する「ゴールデンタイム」とは?
なぜ、重要な仕事を後回しにしてはいけないのか。そこには、人間の脳の仕組みに基づいた非常に合理的な理由がある。
だから期待されている人たちは、脳の集中力が高いうちに、重要な顧客対応や提案書作成といった判断力や創造性を要する業務を優先することで質の高い成果を生み出そうとします。
――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より
仕事が下手な人は、夕方の疲れた頭で「重要な顧客への提案書」をウンウン唸りながら作成しようとする。
そのため、正確さもスピードも落ち、結果としてクオリティの低いものになってしまう。
一方で、先に60分かかる「重要な顧客対応」を圧倒的なクオリティで終わらせ、その後の残った時間(14時~15時)で「30分で終わる上司の依頼」を片付ければ、どちらのタスクも脳が活発な時間帯の中に完全に収めることができる。
タスクの優先順位を「感情」や「ラクさ」で決めるか、「脳のパフォーマンス」で決めるか。
このわずかな判断の差が、周囲からの評価に圧倒的な差を生み出しているのである。
(本稿は、書籍『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』の一部を引用したオリジナル記事です)







