「偽ECサイト」「偽ショッピングサイト」などと呼ばれる詐欺サイト。一見、相場よりも大分安い価格で客を引き寄せるが、商品を購入しても届かないという悪質なネット詐欺だ。しかも最近は、商品が届かないだけでなく、二度三度と巧妙にお金を払わされるケースが増えているという。このえげつない詐欺の手法と、被害に遭った際の対処法を解説する。(ITライター 大和 哲)
サントリー「山崎」が相場の半額!偽ECサイトにご注意
「偽ECサイト」「偽ショッピングサイト」などと呼ばれている詐欺サイトがある。一見、普通のECサイトなのだが、客がそのサイトから商品を購入すると、その商品は届かなかったり、似ても似つかないものが届いたりする。こうして客から代金を騙し取って姿を消してしまう、という手口だ。最近、こうした詐欺被害がさらに増加しているようだ。しかも一度引っかかった被害者は、買ったはずの商品が届かず損をするだけでなく、二度三度と金をむしり取られてしまうという。
こうした偽ECサイトは、インターネット検索やSNS広告経由で客を誘い込むことが多い。一度でも似た商品を検索すると、SNS広告には堂々と表示されることも多い。
偽ECサイトでは、ブランドバッグや腕時計、衣料品、コスメなどのジャンルで、多くの商品が「市価よりも大幅に安い」価格で販売されている。特に最近プレミア価値が高いとされる「ジャパニーズウイスキー」「トレーディングカード」「スポーツメモラビリア」「高級腕時計」といった品で割引が目立つ。
たとえば、ブランドウイスキーの一つである「サントリー山崎NV(ノンヴィンテージ)700ml」の販売価格は、1万3000~1万4000円程度が相場だが(2024年11月現在)、筆者が見かけたいくつかの偽サイトでは約6000円ほどで表示されていた。「半額以下で買えるなんておトク」「転売したら利益が出るかも?」~詐欺サイトはこうした心理に付け込むのだ。