「あれは花火か何かだろうか?」先月、アムステルダムからドバイに向かうエミレーツ航空EK146便の機内で乗客がそう尋ねた。その場面は動画撮影され、後にソーシャルメディアに投稿された。彼女が機内の窓越しに見ていたのは、イスラエルに向かうイランのミサイル群だった。このフライトは10月1日にイランのミサイルが発射された時、付近の空を飛行していた多数の航空機の一つだった。中東で激化する紛争が、世界で最も混雑する空域の一角で民間航空機を危険にさらしている例だ。イスラエルとパレスチナのイスラム組織ハマスの戦争が始まって以来、中東地域を飛行するミサイルの数は急増している。航空セキュリティー会社オスプレイ・フライト・ソリューションズによると、今年は平均で毎月162発のミサイルが発射されており、2023年の同10発から大幅に増加している。これを受けて航空会社、乗務員、セキュリティー専門家、航空機事故の犠牲者の遺族は、旅客機が誤って撃墜される可能性があると警告している。
ミサイルと旅客機が同じ空に、中東で高まる衝突リスク
客室の窓から目撃、発射地点のすぐ近くを通過
有料会員限定
あなたにおすすめ