アイルランド政府はかつてないほど潤沢な資金を集めている。同国には目下、うなるほど資金があるため、一つのみならず二つの政府系ファンドに現金をつぎ込んでいる。予算監視機関は、資金不足ではなく政府の大盤振る舞いで景気を過熱させる可能性に警鐘を鳴らすほどだ。首都ダブリンでは、世界で最も高価な小児病院になるかもしれない施設が建てられている。このほか、同国第2の都市コークと第4の都市リムリックを結ぶ自動車道路や、中部の都市シャノンの新たな洪水対策、南岸沖の浮体式洋上風力発電施設の計画もある。議会の外には50万ドル(約7700万円)の費用をかけた新しい自転車置き場があり、ここには36台を収容できる(雨はしのげない)。また、政府は1000万ドルを投じ、子どもたちが学校で携帯電話を触らないための対策を講じている。例えば、気が散るのを防ぐため携帯電話を保管する磁気ポーチを大量に購入するなどだ。
アイルランド、法人税収で欧州の「成金」に
主に米国のIT大手などが課税逃れで拠点を設立
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