その結果、低フラバノールのココアと一緒に脂肪分の多い食品で構成された朝食を取った人では、テストによってストレスがかかると血管機能が低下し、この機能低下はテストから90分後まで続いていることが確認された。

 一方、高フラバノールのココアはこのような血管機能の低下を抑えることが示された。高フラバノールのココアを飲んだ人では、低フラバノールのココアを飲んだ人と比べて、ストレステストから30分後と90分後の時点で測定した血管機能が有意に高いことが確認された。

 論文の上席著者であるバーミンガム大学栄養科学のCatarina Rendeiro氏は、「この研究で、フラバノールが豊富に含まれる食品を飲んだり食べたりすることが、不健康な食品の選択によって血管系にもたらされる悪影響の一部を軽減する方法になり得ることが示された。このことは、われわれがストレスフルな時期に何を食べ、飲むべきかについて、より多くの情報に基づき判断するのに役立つ」と話している。

フラバノールは
1日どのくらい取ればいい?

 Baynham氏らは、加工度ができるだけ低いココアパウダーを探すか、緑茶や紅茶を飲むことを勧めている。ガイドラインでは、1日に400〜600mgのフラバノールの摂取を推奨している。これは、紅茶か緑茶を2杯飲むか、ベリー類やリンゴに純度の高いココアを組み合わせることで達成できる。

 共著者でバーミンガム大学生物心理学教授のJet Veldhuijzen van Zanten氏は、「現代人の生活はストレスが多い。ストレスが人々の健康や経済活動に及ぼす影響については、すでに良く知られている。したがって、ストレスの症状から身を守るためにわれわれが変えられることがあるなら、どんなことでも有益だ」と話す。

 その上で同氏は、「ストレスを感じるとついおやつに手が伸びてしまう人や、プレッシャーのかかる仕事や時間がないことを理由にインスタント食品に頼りがちな人では、こうした小さな変化を取り入れることで大きな違いが生まれる可能性がある」と話している。(HealthDay News 2024年11月18日)

https://www.healthday.com/health-news/nutrition/cocoa-green-tea-might-counter-effects-of-stress-eating-fatty-foods

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