11年間も仕事に没頭すると、コツの一つや二つは身に付くものだ。私は2013年にウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)でキャリアとリーダーシップについて書き始めた。通勤は毎日のルーティンだった。2008年の不況の影響が企業生活の随所に残っていた。スキニージーンズが流行(はや)っていたが、職場に履いて行けるのはおそらく金曜日だけだった。28歳で新婚だった私は、毎朝、自分の小さなアパートからニューヨークのミッドタウンにあるWSJ本社まで歩き、デスクでヒールに履き替えながら、不安と高揚感を同時に感じていた。所属部署では仕事と家庭の両立方法を見いだしたかのようなワーキングマザーたちを観察した。私自身はどうなるのだろうかと考えていた。
仕事と生活に関する8つの教訓 11年間の取材より
担当コラムニストから最後のアドバイス
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