無駄遣いエピソードの武勇伝もNG
「昔、給料をひと晩で全部飲んじゃってさ」
⇒若者に「過去の失敗談」で笑ってもらおうとして
昭和人間が若い頃は「後先考えずにお金を使う」という行為が、微笑ましい武勇伝とされていました。身の丈に合わないブランド品を買ったり、クルマが欲しくて無茶なローンを組んだり、女性の場合は給料の半分ぐらいを服につぎ込んでいたり……。本人にとっては今や「笑い話」なので、若者の前で自虐的なニュアンスで披露することもあります。
しかし、この手の無駄遣いエピソードは、若者には「自慢話」に聞こえかねません。「コスパのよさが何より重要」と考える今の若者から見れば、昭和人間が若かりし頃の大らかな金銭感覚は理解の範疇を超えています。濡れ衣ですけど、漠然とした「被害者意識」すら持たれているかもしれません。お金がらみの話題は、くれぐれも気を付けましょう。
いろいろ書きましたが、重箱の隅をつついて昭和人間を委縮させたいわけではありません。うっかり暴言を吐いてしまわないための基本的なポイントを押さえて、若者を必要以上に恐れることなく、胸を張って伸び伸びと接していきましょう。たまに誤解があったって、自分たちと若者とでは育った時代から何から違うんですから仕方ありません。
若者の皆さんも、至らないところだらけの昭和人間ですが、多少の違和感は大らかに受け止めていただけたら幸いです。少しは役に立つ部分もあるかと思うので、そこは遠慮なくご活用ください。たまにカチンと来たり理解できなかったりするのはお互い様です。せっかく同じ世界に生きているんですから、なるべく仲良くやっていきましょう。