本音を大切に――
嫌だと言う方がお互いにとっていい

――これは仕事に限らずですが、悩みがあった時ってどうしていますか。

「出会いが全然ない。どうしたらいい?」→人気作家の答えが火の玉ストレートだった!宮島未奈(みやじま・みな) 1983年静岡県生まれ。滋賀県在住。京都大学文学部卒業。2018年「二位の君」で第196回コバルト短編小説新人賞を受賞(宮島ムー名義)。2021年「ありがとう西武大津店」で第20回「女による女のためのR-18 文学賞」大賞、読者賞、友近賞をトリプル受賞。2023年、同作を含む連作短篇集『成瀬は天下を取りにいく』でデビューし、翌年本屋大賞を受賞した。 写真:文藝春秋

 散歩はするかな。琵琶湖の方に。琵琶湖に歩いて行けるところに住んでいるので。スーパーにも行きます。そういう気分転換はしますけど。

――人に何かを相談する時ってあると思うのですが、そういう時はどうしています?

 私はわりと本音を言いますね。相談に限らず、本音は大切にしています。編集者にも、嫌なことは嫌だと正直に言います。その方がお互いにとっていいと思うので。

 やっぱり隠しているとつらくなるので。だからだと思いますが、昔から「表裏がないね」と言われます。夫にも、仕事のこと、生活のこと、いろんな話をしています。

――「嫌だと感じたことは小出しにして、ため込まないようにする」のが夫婦円満の秘訣といった話をよく聞きますが、まさにそうですね。

 私がもともと、そういう性格なんです。秘訣だと思って本音を言うようにしているわけではありません。嫌だなと思ったことはその場で言わないと、後から言うのはよくないかなと。