「円安?」「国債?」「チャットGPT?」よく耳にするけれど、実際のところ何のことなのか、何が問題なのかわからないまま……そんな今さら聞けないニュースや用語の数々を、どこよりも楽しく、そしてわかりやすくご紹介します! 大人気アニメ「秘密結社 鷹の爪」の吉田くんが新聞記者となって、世の中の経済ニュース・時事用語を基本からていねいに紐解き話題となっている書籍『「鷹の爪」の吉田くんが聞く!経済ニュースと時事用語がめちゃくちゃわかる本』の中から一部を抜粋、編集してお伝えします。(構成/上栗崇)
本連載の用語解説の回は、好奇心旺盛な「鷹の爪」吉田くんの疑問を、「鷹の爪」のマッド・サイエンティスト、レオナルド博士がズバリ解説します。今回の用語は「ウンチと日本の食糧危機」です。
下水汚泥が日本の食糧危機を救う
質問者 吉田くん(新聞記者):島根の農家さんから、肥料はほとんど全部輸入品だって聞きました。なんでわざわざ輸入するんですか。肥料って、そのへんのお便所からくみ取ったやつを棒の両はしにぶら下げて運ぶんじゃないんですか。
回答者 レオナルド博士(マッドサイエンティスト):いつの時代の話だ……。農家の方の言うとおり、現代では肥料の主要成分のうちリン酸アンモニウムはほぼ全量を輸入に頼り、尿素も国産は5%しかない。
いずれも中国やカナダなど特定の国から輸入しており、輸入が途絶えれば農作物の生産量は大幅に減る。国民の食料生産の命綱を中国などに握られているのも同然で、農水省は「食料自給率だけでは見えてこない数字」と強調する。
その対策として注目されるのが、「下水汚泥」だ。
人のし尿など、下水にはリンや窒素など植物の成長に欠かせない栄養素が多く含まれる。処理の過程で出る下水汚泥を発酵させるなどすれば、国産の肥料になる。
2022年には岸田文雄首相(当時)が農水省に直接、下水汚泥の活用を指示している。
国土交通省によると、利用されている下水汚泥は全体の約1割にとどまっているという。
吉田の言うとおり、日本は昔から人の糞尿を肥料に使ってきたんだから、いい伝統は守っていきてえな。
※本稿は『「鷹の爪」の吉田くんが聞く!経済ニュースと時事用語がめちゃくちゃわかる本』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
※吉田くんとアカツキ先輩が活躍中のアニメ連載「そもそも?知りたい吉田くん」は朝日新聞デジタルで読むことができます。