10年連続で算数オリンピック入賞者を輩出している彦根市発の知る人ぞ知る塾「りんご塾」。天才を生み出すそのユニークな教育メソッドを、塾長の田邉亨氏が初公開した書籍『10年連続、算数オリンピック入賞者を出した塾長が教える 「算数力」は小3までに育てなさい』(ダイヤモンド社刊)が、このたび発売になった。本書を抜粋しながら、家庭でも取り入れられるそのノウハウを紹介する。
意外に大事な「抑揚」や「ユーモア」
その場その場で、ポンポンと言葉をかけて、子どもの気持ちを盛り上げていくことも大切です。いい気分で勉強ができたら、勉強するのが楽しくなります。
例えば、学校の宿題の丸つけや、問題集の採点を親がすることもあると思います。そういうときに、採点を終えて「はい」と言って渡すだけだと少しもったいないです。
それだと、親にとっては単なる作業になりますし、子どもにとっても「頑張りを褒められる機会の損失」になります。
だから、採点をしている最中も、褒めるチャンスがあれば瞬時にどんどん褒めてあげてください。声に抑揚をつけたりユーモアがあったりするといいですね。
「丸が追いつかない~! お母さんが丸つけするスピードよりも◯◯ちゃんの解くスピードが速いから!」
という具合です。
たとえば、下記のような声かけをすると、子どもはゲラゲラ笑って、ますます楽しく勉強をやる気になります。
【解くスピードが速いとき】
「気をつけなよ? こんなに速く解けるなんてスピード違反なんだから。大人になったら運転するときにスピード違反でつかまるかもよ(笑)」
【正解し続けているとき】
「よくこんなのわかるね。じゃあ、こっちはできる? こっちはさすがに難しいでしょう。えっ? できるの!? えぇ~!!」
「賢すぎ警報が出てる!注意報を超えて賢すぎ警報!!」
イメージが伝わりましたでしょうか? 子どもをほめるときはテンション高めがコツです。
*本記事は、『10年連続、算数オリンピック入賞者を出した塾長が教える 「算数力」は小3までに育てなさい』(田邉亨著・ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集したものです。