薪ストーブに憧れる人が知らない、自宅と別荘の2拠点生活で後悔しないための準備とは?写真はイメージです Photo:PIXTA

理想の暮らしを
実現するためには?

 ライフスタイルの多様化に伴い、都市部の自宅と地方の別荘などの二拠点を行き来して暮らす「デュアルライフ(二拠点居住)」が注目を集めている。また定年後や仕事が一区切りついたタイミングで、都会の喧騒を離れ、静かな地方への移住を考えている方もいるだろう。具体的なエリアとしては、首都圏にも近い人気のリゾート地である箱根や那須、軽井沢、また、海辺なら南房総や茅ヶ崎、熱海あたりを連想する方も多いのではないだろうか。

 都会の利便性と自然豊かな地方の暮らし。それぞれの素晴らしさを享受できる二拠点居住はまさに理想のライフスタイルといえるかもしれない。加えて、充実したセカンドライフを過ごす場所としても地方暮らしは魅力的に映るはずだ。しかし、憧れだけで飛び込んでしまうと、予期せぬ事態に戸惑う結果となりかねない。

 特に冬は、厳しい自然環境が牙をむき、都市部では考えられないようなトラブルが発生する可能性も高くなる。地方での生活を快適にするためには、住む家などを含めて暮らしの情報を事前にしっかりと集め、準備をすることが欠かせないからだ。さらに、山間部と海辺など、地域特性によっても問題や対策は異なってくる。今回は、山間部と海辺の特性に応じた暮らしの注意点、トラブルを軽減するための対策をご紹介していく。

厳しい自然が待っている
山エリアの暮らし

 標高の高い山間部は、当然ながら寒さが厳しい。事前に知識を持っていても、実際の寒さには圧倒されてしまうこともあるかもしれない。積雪や凍結にも注意が必要だ。

 ありがちなトラブルのひとつとして挙げられるのが、外気が氷点下となり、水道管内の水が凍結し膨張、水道管が破裂してしまう凍害だろう。事前に配管内の水を排水しておく「水抜き」の実施、凍結防止ヒーターや不凍栓を利用するなどの準備をしておかなくてはならない。水道管以外にも、寒冷地ではさまざまな箇所が「凍らない」よう、注意する必要がある。