ティファニーとシティホテルで15万円!令和の若者が驚愕する「昭和のクリスマスデート」写真はイメージです Photo:PIXTA 

おじさんが若者に「クリスマスの過ごし方」を
聞いてしまう理由

 テレビドラマや雑誌に出てくるような豪華でオシャレなデートではなくても、「恋人とクリスマスを一緒に過ごす」というのは、とても大事なこととされていました。

 実際は一緒に過ごす恋人がいない若者のほうが多かったので、同じ境遇のもの同士が何人か集まって、誰かの部屋でクリスマスパーティをやったりしたものです。それはそれで楽しい夜でした。

 相手がいたにせよいなかったにせよ、野望が実ったにせよ挫折を繰り返したにせよ、昭和人間の記憶の中には「クリスマスの甘酸っぱい思い出」がたっぷり刻まれています。今思えば、なんでそんなに一生懸命だったのかと我ながら苦笑させられますが、クリスマスという輝く星を追いかけて全力で右往左往したことに、決して後悔はありません。

 そんなこともあって、昭和人間は今でも「若者にとってクリスマスは特別な日のはず」と思い続けています。若者の皆さんに対して、50代60代の上司が「クリスマスは何か予定があるの?」と聞いてきたり、12月24日の夜に残業していると「今日はイブなんだから、仕事なんてしなくていいよ」と言ってきたりすることがあるかもしれません。

 言われる側にとってはさぞうっとうしいでしょう。しかし、昭和人間はかつてクリスマスにピュアな憧れを抱き、クリスマスを特別視し続けてきました。昭和人間のクリスマスに対する思いに違和感を感じたときには、若かりし頃の呪縛から抜け出せていないんだな……とあたたかい目で見つつ、聞き流してもらえたら幸いです。