人生で最も大切なもののひとつが「人間関係」であることは、誰もが理解しているはずです。それにもかかわらず、多くの人がその価値を見落とし、疎かにしてしまいがち。特に、物事の優先順位を誤る人は、自らの大切な関係を無意識のうちに壊してしまう傾向があります。話題の書籍『奇跡が起きる 毎朝1分日記』の著者、三宅裕之氏は、「そんな傾向をお持ちのかたにお勧めの、朝のちょっとした行動があります」と言います。本記事では、毎朝たった1分の行動で奇跡を起こす方法についてまとめられた『奇跡が起きる 毎朝1分日記』より、本文の一部を抜粋・再編集してお届けします。

頭の悪い人に限ってやってしまう「人間関係をムダにする」行動・ワースト1Photo: Adobe Stock

「時間がない」は言い訳…たった1分を怠ける人が失うものとは?

 本当に豊かな人生を手に入れるためには、まず「大切にするべき人」に意識を向け、具体的な行動を起こすことが必要です。今回は、わずか1分で実践できるシンプルな方法を通して、「人間関係の質」を劇的に高めるための具体的なアクションをご紹介します。

 お手元にメモかノートを用意してください。この連載で何度かお伝えしてきていますが、お勧めは、日記用のノートを準備すること。そして、朝の時間にここでご紹介する方法に取り組んでいただくことです。

 デジタルでなく手書きで書くことで情報量が増え、文字を書く行為そのものが気持ちをポジティブにし、潜在意識を活性化する効果があります。また、脳が最も活性化している朝に書くことで、前向きかつ高い集中力で取り組むことができます。毎朝1分の日記でできる内容をお伝えします。

「大切な人リスト」とは? 1分であなたの人生が変わる方法

 やっていただくことはとてもシンプル。1分間で、「自分の人生の中で大切にしたい友人や人間関係」を、日記に書き出してください

 あなたがその人からどれだけ助けられているか。その人の前でどれだけ自分らしくいられるか。どれだけ近く、深い関係か。基準は人それぞれ。あなたが「大切にしたい」と感じる人の名前を、思いつくままに書いていきます。

 一点だけ。今後の人生に関わることなので、ご存命の人に限定しましょう。

 ここで書き出す人数は10人から、多くて20人ぐらいになる人が大半。1人の人間にとって、本当に大切な人間関係は1分で書き切れる範囲なのです。

 この1分で作ったリストこそ、あなたの宝物です。

「本当に大切な20%の人」に関心を向けていない危険な現実)

 イギリスの著名な投資家であるリチャード・コッチは、「人間関係の価値の80%は、親密な関係の20%からもたらされる」にもかかわらず、「その20%の人間関係に向ける関心は、残り80%に向ける関心に到底及ばない」という極めて刺激的な事実を指摘しました。

 平たくいえば、「あなたにとって本当に大切な人は全体の20%しかいないのに、あなたはその人たちに関心を向けていない」ということです。

 そしてコッチは、本当に大切な人との関係を強め、深めるために、時間と精力を使うべきだと教えてくれています。

「本当に大切にするべき人」との関係を深めるためのたった一つの行動

 あなたが日記に書き出した「大切にしたい人」リストの面々は間違いなく、人間関係の価値の80%を与えてくれ、あなたの人生を豊かにしてくれる「20%」の人たち。あなたにとって、どれだけ大切にしても足りないほどの存在です。しかしあなたは、その人たちとの関係に十分な時間と精力を割いているでしょうか。中には、最近はほとんど連絡を取っていない、という相手もいるのでは。

 日記に並んだ「大切にしたい人」は、間違いなく「大切にするべき人」。もし最近連絡を取っていない人がいたら、今すぐパソコンやスマホを開き、「近々話しませんか」とメッセージを送り、会いに行ったり、オンラインでもいいので顔を見て話したりしてみましょう。

「大切にしたい人」リストに並んだ人たちを、本当に大切にすること。それこそが、あなたの人生を豊かにしてくれる、最善の道なのです。