バイデン米政権は米国の中核的な経済・国家安全保障上の利益を、同政権が認識しているよりも不安定にするだろう。ジョー・バイデン大統領は任期満了まで数週間となった時期に、米国の重要産業に変革をもたらす投資となったかもしれないものを阻止した。最悪の事態の一つを最後まで温存したようなものだ。 日本製鉄によるUSスチール買収計画にバイデン氏が介入したことは、米国の経済・安全保障上の利益よりも巨大労働組合寄りの政治を優先させるものだ。しかし、それを公に正当化する上で、バイデン政権はわれわれが正反対のことを信じるのを期待しているようだ。それはつまり、バイデン氏の行動がなければ、この買収計画が「米国の国家安全保障を損なう」恐れがあるということだ。