マックのパサつき問題、解消のカギは?
パサついた食感が理由でマクドナルドを避けている人がいるなら、新たな選択肢が登場したことを知らせたい。恐ろしくもシンプルなイノベーション、「セルフレジ」(セルフオーダーレジ)の導入である。
マクドナルドは注文と精算の効率化を目的にセルフレジを導入している。セルフレジは、顧客がタッチパネル式端末を操作し、従業員を介さずにメニューの確認、注文、決済を自己完結できる仕組みである。
通常のレジと比較して列に並ぶ時間が短縮され、待ち時間が大幅に減少している。マクドナルドのセルフレジは2008年に初導入されたヨーロッパを皮切りに、多くの地域で普及が進んでいる。
セルフレジの普及によって店舗運営の効率が向上し、顧客体験も刷新された。顧客は自分のペースで注文を進められるため、選択肢の自由度や快適さが増している。
米ニューヨーク州では既にレジ係が完全に姿を消した店舗もあり、従来のオペレーションの枠組みを大きく変化させている。バーガーキングやKFCなどの競合他社も同様の仕組みを導入しており、セルフレジはファストフード業界全体で標準化されつつある。
セルフレジは、コンビニやスーパーでの普及が進む一方、バーコードの読み取りを顧客が行う煩わしさが課題となっている。自身で商品をスキャンする行為が手間と感じる人も少なくない。
ユニクロのように商品をスキャンせずとも会計ができる仕組みであれば利便性は高いが、現状のセルフレジでは煩雑さが有人レジを選ぶ理由となる場合がある。
マクドナルドのセルレジでは、バーコード読み取りの必要がなく、そうした煩わしさがない。テクノロジー導入によるレジ無人化が効果的に機能する背景には、提供商品や顧客層の違いが挙げられる。