どんなに仕事で成果を出しても、周りから「評価」されなければ無意味である……あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。新刊『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化した歴史的な一冊だ。職場で「実力を適切にアピールする「見せ方」の技術」をまとめた本書は、発売直後から賛否両論を巻き起こし、「こんな本が30年前に欲しかった」「人間の深層心理を突いている」「上司サイドにも対策が必要」などと話題沸騰中である。今回はその中から「出世する人の特徴」についてお伝えする。

ストレスとの付き合い方が上手い人は出世する
皆さんは仕事でのストレスはあるでしょうか。メガバンクにはストレスチェックという仕組みがあって、毎年アンケートに回答すると自分がどれくらいストレスを感じているのか教えてくれるのですが、機械的に病院に行った方がいいとか、誰かに相談しましょうとか言ってくるだけで何の役にも立ちません。
出世するサラリーマンは仕事でストレスを全く感じていません。ということは基本的にはなくて、ほとんどのエリートサラリーマンは常にストレスを感じながら仕事をしています。
ただし、ストレスとの付き合い方はとても上手いです。今回はストレスとどのように付き合っていくのがいいのか、なぜストレスが必要なのかを解説します。
ストレスのない人=期待されていない人
まずは、あなたにとって仕事のストレスがない状況を考えてみてください。毎日仕事の締切もなく、上司や同僚、取引先からも怒られることがない、そんな世界だとしたらストレスがないかもしれません。
実は、会社によってはそういった部署も存在します。それだけ聞くと天国のように感じるかもしれませんが、実際は地獄です。誰からも怒られないということは、誰からも期待をされていないということです。怒られるのは、その人に対して一定の期待があって、その期待を残念ながら下回ってしまうから起こる事象です。こういった人は周囲から気づかないうちに評価が下がる「サイレント減点」をされてしまっていて、会社での立ち回りのコスパが著しく下がってしまっている状態なのです。
したがって、仕事のストレスが全くないというのはあまりいい状況ではなく、適度に誰かから期待されながら仕事する(=ストレスを感じる)をして行った方が精神衛生上もいいのです。みなさんも職場でストレスを感じる事はあると思いますし、あまりに大きすぎる場合は考えものですが、「適度なストレスがある」こと自体は前向きにとらえておくと良いと思います。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)