絶好調の「順天」と復調の「明治学院」

 Eランクの共学校は9校もある。女子人気が高い目黒日本大学[3回]は、123人が受けて4.56倍(2023年5.11倍、22年2.86倍)だった。もう一つ、[適性検査型]は35人が受験して3.18倍(23年3.27倍、22年3.09倍)と3倍台で安定している。志望者数は前年並みと5割減と開いたが、両者を合わせた出願状況は2割減ペースとなっており、25年に前者は4倍程度、後者は3倍割れとなりそうな状況である。

 112人で2.67倍(23年3.3倍、22年2.87倍)の明治学院[2回]は、志望者数5割弱増と絶好調だったが、出願状況も2割増で、25年に3倍台を回復しそうである。横浜創英[3回]は102人が受けて8.5倍(23年9.44倍、22年6.2倍)と高止まりしている。[本科][サイエンス]という二つの入試区分があり、志望者数は4割半減と4割減と、男子よりも女子の減少傾向が強い。出願状況も同様で、25年は倍率半減の可能性も出ている。

 ここからは受験者数が100人に満たないEランク共学校の入試回(24年受験者数・実倍率)となる。男子と比べてその校数が多いのは、受験生の多くが女子校に流れているためだろう。中位校ではまだまだ女子校人気が高い。穎明館[3回一般](79人・1.49倍)は志望者数2割減から出願状況は1割減ペースになっており、25年は1倍台前半まで緩和しそうだ。

 湘南学園[B日程](73人・3.65倍)の倍率は男子よりだいぶ高いが、志望者数は2割増と人気で、25年は4倍に乗せるかもしれない。八王子学園八王子[2月2日午前東大・医進クラス](62人・1.59倍)は、志望者数3割弱から出願状況は1割半増に転じており、25年は1倍台後半に向かいそうだ。品川翔英[3回2科・4科選択型](17人・1.21倍)は志望者数3割減と緩和しており、25年はとても受けやすくて受かりやすい入試回となりそうだ。

 女子受験者数は男子の半分で、倍率も低いのが、順天[2回A](52人・3.47倍)と駒込[3回2科4科](49人・2.88倍)。志望者数は7割強増と5割増で、男子同様に絶好調だった。出願状況を見ると、順天は2倍増に近い勢いで、駒込は微増程度までペースダウンと分かれている。25年は、順天は6倍超えもあり得る状況で、駒込は3倍にどこまで迫るかという状況にある。

 ここからはFランクとなる。24年受験者数が100人以上の2校のみ。240人が受けて2.64倍(23年2.65倍、22年2.53倍)と安定している跡見学園[一般2回]は志望者数も出願状況も2割増と好調だ。創立150周年の25年には3倍を目指す展開となっている。128人で1.71倍(23年1.97倍、22年1.57倍)の桐光学園[2回]の女子部は、志望者数は前年並みだった。出願状況は増加傾向で、25年は23年実績に向かうだろう。

 二つの入試区分を合わせると、次に受験者数が多いのは横浜女学院となる。61人が受けて2.77倍(23年5倍、22年2.77倍)の[C-1]は6割減、Gランクだが88人で1.17倍(23年1.65倍、22年1.27倍)の[C-2]は1割半増となっている。