高倍率の中位校で増加基調の学校は

 昭和女子大学附属昭和には三つの入試区分がある。137人で3.34倍(2023年2.89倍、22年6.06倍)の[本科コースB]、49人で3.27倍(23年2.91倍、22年3.91倍)の[グローバル留学コースGB]、34人で1.48倍(23年1.74倍、22年1.81倍)の[スーパーサイエンスコースSB]である。志望者数は、微増、6割弱減、1割減と分かれている。出願状況は、半減ペースの[GB]を除けば増加に転じている。25年は[B]が3倍台半ばへ、[GB]が1倍強程度に、[SB]は23年実績に向けて動きそうだ。

 Dランクの共学校は6校ある。276人で3.54倍(23年2.73倍、22年3.04倍)の神奈川大学附属[2回]の志望者数は微減だった。男子に比べて受験者数は100人強少ないものの、男子(24年3.11倍)より倍率は高い。出願状況は1割増ペースで、25年は3倍台後半に向かうだろう。

 國學院大學久我山[2回]は、募集人員(男子40,女子25)の差もあってか、男子の方が出願者数は多く倍率も高い。女子は186人が受験、2.48倍(23年2.16倍、22年2.21倍)と2倍台にとどまる。志望者数は2割半減と、微増の男子と比べて低調だ。出願状況は1割減ペースで、25年は22年実績まで緩和しそうで、男女間倍率差はさらに開きそうだ。

 98人が受けて3.06倍(23年3.64倍、22年5.83倍)の東洋大学京北[一般3回]の志望者数は3割半増(男子3割増)と好調だったが、出願状況も1割以上の増加ペースであり、25年はいささか上積みすることになりそうだ。

 86人が受けて3.58倍(23年4.82倍、22年3.13倍)と女子人気の方が高い森村学園[2回]は志望者数が1割半増と好調だったが、出願状況は前年並みということもあり、25年も3倍台半ばを維持しそうだ。73人で2.03倍(23年2.16倍、22年2.5倍)の帝京大学[2回]は、志望者数1割強増から出願状況は微増となり、25年は23年実績に近づきそうだ。

 ドルトン東京学園[一般2月2日]は、[4科型]が53人で3.79倍(23年4.08倍、22年4.18倍)、Hランクの[思考表現型]は40人で1.67倍(23年2.07倍、22年1.5倍)だった。Eランクの男子より倍率はだいぶ低い。志望者数は1割弱減と7割半減だったが、出願状況は2割程度の減少ペースとなっており、25年は3倍台前半と1割台前半まで緩和していきそうだ。

 ここからはEランクを。いずれも共学校だった男子とは異なり、三つの女子校が入っている。276人が受けて1.17倍(23年1.31倍、22年1.34倍)の鎌倉女学院[1次]はほぼ前年並みの志望者数と出願状況であり、25年も受けやすくて受かりやすい狙い目の入試回となりそうだ。

 274人で2.85倍(23年3.23倍、22年3.22倍)の実践女子学園[3回午前]の志望者数は3割半も増えている。出願状況も2割以上増加ペースであり、25年は3倍に戻しそうだ。69人で1.35倍(23年1.41倍、22年1.37倍)と受けやすい光塩女子学院[2回]は、25年に1日午後入試を設けたにもかかわらず、志望者数は5割増と絶好調。25年は2倍に迫りそうである。