好調な共学校が目立つFランク
次に志望者数合計が100人以上であるFランクの4校を女子校から見ておこう。86人が受けて1.72倍(2023年2.07倍、22年1.91倍)の十文字[3回]の志望者数は2割半増と好調で、25年は2倍に戻すかもしれない。67人で1.76倍(23年1.85倍、22年1.9倍)の江戸川女子[一般4科2回]は微減ということもあり、25年にはいささか緩和するかもしれない。
日大系列の2校は明暗を分けている。76人で1.85倍(23年1.75倍、22年1.71倍)の日本大学第三[2回]の志望者数は5割半増と絶好調だったが、出願状況も2割増ペースで、25年は2倍に乗せそうだ。一方、74人で2.96倍(23年2.68倍、22年6.07倍)の日本大学第一[4科2回]は、志望者数は前年並みだったが、出願状況は減少傾向にある。25年も3倍を超えることはなさそうだ。
ここからは受験者数も志望者数合計も100人に満たない入試回(24年受験者数・実倍率)となる。女子校は神田女学園[3回2科選択(特待)](19人・1.58倍)のみだが、志望者数1割半増と堅調で、25年は受験生が少し増えそうだ。淑徳巣鴨[2回一般](89人・3.56倍)は特進コースの募集だが、志望者数が2.8倍増の男子とは異なり、微減となっている。出願ペースは2割程度の増加になっており、25年は3割台後半となりそうだ。
順天堂大学系属理数インター[2回適性検査(特待選抜)](88人・1.4倍)は、志望者数1割半減で、25年はさらに受けやすくて受かりやすい入試回となりそうだ。郁文館[2回適性検査型](60人・1.4倍)は前年と同じ志望者状況なので、25年も前年並みとなりそうだ。文化学園大学杉並[3回](46人・2.19倍)は7割半増と好調で、25年は3倍に迫りそうだ。
文教大学付属[3回](42人・2.21倍)は1割半増だが、23年3.33倍まで25年には増えそうもない。倍率を積み増している日本工業大学駒場[3回](42人・3.5倍)は5割半も志望者数が増えており、25年は4倍に乗せそうだ。多摩大学目黒[進学2回](28人・2.8倍)は志望者数が2.5倍増と大人気で、23年4倍も超えて25年には5倍に迫るかもしれない。
東京電機大学[3回](22人・1.57倍)の志望者数は5割増で、それを上回る出願ペースとなっており、25年は2倍台後半まで増やしそうだ。自修館中等教育学校[B1](21人・3.5倍)は22年2倍、23年2.45倍と大きく上げてきた。志望者数は1割半減で、25年は3倍台前半に緩和しそうだ。千代田[3回得意選択2科](17人・1.31倍)は少しずつ緩和してきた。志望者数は1割強減で、25年にはさらに受けやすくて受かりやすい状況になりそうだ。
聖徳学園[2月2日AM](15人・2.5倍)は25年に2倍割れもあり得る。サレジアン国際学園[3回]は、[Standard](14人・4.67倍)が前年並み、スライド合格もあって受験者数以上の合格者を出した[本科](6人・0.5倍)は1割強減っており、[本科]はとても受けやすくて受かりやすい入試回となりそうだ。桜丘[3回英検利用](13人・3.25倍)は22年1.1倍、23年1.8倍から大きく伸ばしたが、志望者数は6割近く増えており、25年は4倍乗せも見えている。