ビールや蒸留酒の広告には大抵、「責任を持って飲みましょう」という注意書きが入っている。それでもアルコール業界は、公衆衛生当局が安全だとする量以上に飲む人たちに依存している。株式調査会社バーンスタインが2023年に発表した分析によると、米国のアルコール販売量の推定90%は成人の5分の1が消費している。米デューク大学のフィリップ・クック名誉教授は「ヘビードリンカーは明らかに金脈だ」と語る。同氏の2007年の著書「Paying the Tab(勘定を支払う)」は、バーンスタインが分析した科学的研究の一つだ。こうしたヘビードリンカー依存は企業にとってより大きなリスクとなっている。米政府が、アルコール飲料のラベルに発がんリスクを警告する表示を入れることや、1日に安全に摂取できる飲酒量の推奨上限引き下げを検討しているためだ。
アルコール業界が依存するヘビードリンカー
週15杯以上飲む人は健康リスクを気にせず、「おいしい毒」を楽しむ
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