ASKUL関西DC

「注文翌日に商品が届く」ことをウリにした文具通販会社のアスクル。そのビジネスモデルを実現するために、創業すぐに大規模な物流センターを整備する必要に迫られた。当時どのようにして巨額の資金を準備したのか、アスクル創業者がその舞台裏を明かす。※本稿は、実業家の岩田彰一郎『起業家になる前に知っておいてほしいこと 経営の難問を乗り越えるたった一つの考え方』(PHP研究所)の一部を抜粋・編集したものです。

大規模な物流センター整備のために
300億~400億円もの資金が必要

 アスクルは多額の資金が必要な事業でした。大規模な物流センターを整備しなければならないからです。

 1993年のサービス開始当初はプラス(編集部注/事務用品メーカー。アスクルはプラスの社内ベンチャーとして始まった)の物流センターの一角を借りて事業を展開していましたが、取扱量が急激に増えたので、すぐに在庫を置くスペースが不足してしまいました。

 また、アスクルの事業の肝は、お客様が欲しい商品を注文翌日に配達することです。急激に注文が増えるなか、ピッキングや梱包、発送作業などを人海戦術で行うのにも限界が来ていました。注文翌日に配達することを全国で実現するためには、各地に整備された物流センターを構える必要がありました。

 しかし、ひとつの物流センターを新設するには数十億円、大規模なものになると100億円以上の資金を用意しなければなりません。関東、東北、関西、九州と、各地に物流センターを新設・増強するとなると、単純計算で300億~400億円の資金が必要でした。