
「子どものコミュニケーション能力は、大人との会話で伸びる!」。そう語るのは、日米で学習塾を経営し25年間で延べ5000名以上のバイリンガルを育成しているTLC for Kids代表の船津徹氏。「こんなにも具体的で内容が詰まっているものは初めて!」「目からウロコ」と子育て世代に話題の書籍『「強み」を生み出す育て方』の中から、25年間の塾経営でたどり着いた【子どものコミュニケーション能力の磨き方】をお届けする。
「大人の会話」に子どもを交ぜよう
「大人の話に口を出さないの!」「子どもは子ども同士で遊んでいなさい!」
お盆やお正月などに親戚が一堂に会する時、大人は大人、子どもは子ども、そう分けるものだと思っていませんか?
子どもは大人の話に興味津々になるものです。でも大人が「子どもに聞かれたくない」「話の内容を理解できないだろう」と子どもを遠ざけると、多様な人とコミュニケーションする機会を失ってしまいます。
子どもが大人と話せる場をもっと作りましょう。それだけでコミュニケーション力が飛躍的に向上します。
多人種、多民族、多文化国家であるアメリカでは、子どものコミュニケーション力の育成は子育ての中でも最重要課題と考えられています。
コミュニケーションの方法を親が子どもに教えることはもちろん、子どもを取り巻く大人たちが先生となって「人づき合いの実践トレーニング」をする場面によく遭遇します。
たとえば子どもの誕生日パーティーで、大人と子どもが集まった時、大人が積極的に子どもに交ざって会話を楽しんでいます。
「こんにちはジョンさん、テニスの調子はどうですか?」と、まるで大人の友人と接するように小学生に声をかけます。子どもは大人から一人前に扱われると嬉しいのです。そして一人前の大人として会話しようと意識するようになります。
「まあまあです。あいにく先日の試合は負けてしまいましたが。次は勝てるようにがんばって練習しています。ベンおじさんはギターの腕前は上がりましたか?」なんて会話が、大人と子どもの間で交わされています。
子どもを「一人前扱い」してあげると自立心に火がつくのです。そして大人のように、論理的に言葉を積み上げてコミュニケーションを取ろうとします。すると本当に大人相手でも上手に会話が成立するようになっていくのです。
日本でも少し前までは「世代を超えた交流」がごく当たり前に行われていました。しかし、少子化により子どもの数が減り、都市化により地域社会とのつながりは薄れ、情報化によって人と直接会う機会が少なくなり、コロナ禍によって子どもたちが自由に遊べる場所が減ってしまいました。
現代社会では、親が「交流の場」を作ってあげなければなりません。
友だちと遊べる場を作り、年齢を超えて交流できる習い事や大人と交流できる活動(町内会の仕事、町内の美化活動、お祭りや文化イベントなど)に参加させ、多様な交流が経験できる機会を持たせてあげましょう。
子どもは多様な人と関わることで、思考の幅を広げ、自分の可能性を高めることができます。
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子育て成功のカギは「強み育て」にある

子どもが社会の変化に翻弄されずに、自分らしく幸せに生きていくには、失敗や挫折に負けない「たくましさ」を確立しなければなりません。一生ものの武器になるたくましさですが、どのように育てれば良いのでしょうか?
たくましさが育つ要因は、家柄、血筋、遺伝ではありません。もちろん親の学歴や職業も無関係です。「子どもの潜在的な強みを引き出すこと」でたくましさは育つと断言できます。
つまり、子育てで最優先すべきは「強み育て」なのです。強みは、音楽でもスポーツでも勉強でも、なんでもいいのですが、習い事は強みを育てる最高のチャンスになります!だから習い事選びは「子育て成功」に直結するのです。